小ネタ


『年代物』
 
 
精搾蔦/女性用と男性用があり、経験値の高い―すなわち効率よく精液を採取できる―年代物の個体が高く取引される。女性用のものが価値は高いが、男性用は需要が少ない割には高値で取引される。
 
「で、ここにあるのが、10年ものの男性用の個体なんだが」
「なんでここにそんなものがあるんですか。てかなんで鉄平さんまでいるんですか!」
「グルメヤクザから押収したのオレだもん」
「オレがそんな食えねーモン捕るわけないだろ」
「美容にイイならこの場で手に入れるトコだけどなー」
「でも年代物の精搾蔦は、ある病気の特効薬になると信じられているから、そういう意味でも高値で取引されるんだよ小松くん」
「ある病気って?」「インp」「すみませんでしたァーッ!!」
 
四天王(−1)が小松の家に集まっているのは、今日が小松の誕生日だからだ。
何故か小松のプロフィールや住所を知っている鉄平への文句は、希少種の食材の持ち込みでなあなあにされた。
もともと抜け駆け禁止のルールを作っていた3人が4人になるのは、牽制の強化にもなる。
 
「で、どうするんですか、コレ」
「押収してIGOで管理するよ。ナニ?試したいの?ならノッキング解くけど」
「あああ危ないじゃないですか!ここに居るの皆男なんですから!」
「オレ達には襲って来ねーから、絡まれるのは小松だな」
「賢い植物だからね」
「ひぃ!」
「嘘嘘。再生屋として一般人に危害が出るようなことはしないさ」
(((チッ)))
「ただ、個人としては何の躊躇もないけどね」
「…は?」
「ていうか、10年よりももっと年季の入ったもののががイイに決まってるしね?…例えば27年ものとか」
「…え?」
「…そうだね。年季の長さは大切だよ」
「23年ものも侮れないぜ?」
「同じ25年もののが相性イイに決まってるよな?」
「相性って何ですか!話変わってきてません?」
 
牽制、の2文字はもう誰の頭の中にもない。
 
心にノッキングなんて、効かない。
 
 
終わる
 
 
年齢はサザエさん方式でいいのか?
SMBは地味に年齢進めてそうだけど〜(^^;)